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Max Verstappen

フェルスタッペンのリタイヤは 2 年前の 2022 年シーズンのここ、メルボルン以来。あの時は開幕戦でレッドブルがダブルリタイヤし、再びメルボルンでトラブルが発生したという、印象的なシーンでしたね。そこから連戦連勝でしたが、今度もここで止まりました。(小休止、の可能性が高いと思いますが・・・)

直近ではフェルスタッペンが新記録の 10 連勝達成直後で連勝ストップ。今回は 9 連勝でストップ。やはり、どれだけパフォーマンスが優れていても、勝ち続けるというのは難しいのでしょう。

今回は同様に、チームとしてポイント獲得を続けていたメルセデスもダブル DNF。そういう意味では DNF のメンバーはかなり珍しいものの、レース自体は VSC が 2 度でただけという、意外と平穏なレースだったように思います。

角田裕毅

ストロールを基準 (0 の線) としたときの、各ドライバーのタイム差をグラフ化したものです。 ラップチャート

こちらは上記グラフの各ドライバーのタイヤ交換タイミング。 タイヤ

今回も予選で素晴らしいパフォーマンスを見せ、アストンマーティンの前の 8 番グリッドからスタートした角田。スタートでストロールに抜かれたものの、レースペースではアストンマーティンの方が優れることが予想されたので、対ストロールよりもハース、ウイリアムズをターゲットにすることが明確でした。

グラフの黄丸で角田は一回目のピットストップを行いますが、この集団の中では一番最後 (ヒュルケンベルグはハードでスタートしたので別枠) の交換となりましたが、これは事前の予想よりも早いタイヤ交換だと思います。恐らく一種のパニック状態で、誰かが早めにタイヤ交換をしてペースを上げると、まわりはアンダーカットを恐れてカバーするというのが連鎖した状態に見えました。その中でも、RB は残りの周回数を鑑みて、かつ直接のライバルであるハース、ウイリアムズの前に出られるタイミングでピットストップを行いました。(黄丸のあとに線が落ちていったところで、アルボンの青線にかなり近いところまで行くので、あと一周遅かったら危なかったかもしれないですね)

ハードタイヤに交換後もペースは安定し、ストロールとの差に変化がほとんどないことが見て取れます。先にハードに交換したマグヌッセン、アルボンが徐々にペースを落としていた、一段やわらかいミディアムコンパウンドで追い上げてくるであろうヒュルケンベルグは、マグヌッセン、アルボンをオーバーテイクしていてそれほど差を詰められることはないという展開。しかし、そのヒュルケンベルグが 2 回目のピットストップに向かったので、アンダーカットされないようにカバー (グラフ赤丸の箇所)。DRS が 4 箇所あるアルバートパークサーキットでは、簡単ではないにしても最高速が伸びるハースにはオーバーテイクの可能性がありそうでしたが、角田は DRS 圏に入らせることなく逃げ切れました。

ターゲットを見失わなず、尚且つドライバーもチームもミスなくレースをやり遂げたからこその結果だったと思います。それでも、ほんの少しのミスで仮に 5 秒でも失っていたら、アルボンの後ろでチェッカーという結果すらあり得たと思うと、今年のレースは本当に僅差です。

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